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2009年12月24日 (木)

タックスヘイブン対策税制の改正 平成22年度税制改正大綱より(その1)

 「外国子会社合算税制」、いわゆるタックスヘイブン対策税制ですが、平成21年12月22日の政府閣議決定にて税制改正大綱が公表されましたので、今回の改正ポイントをとりあげてみたいと思います。

 なお、税制改正大綱は内閣府ホームページにて参照できます。

 4.国際課税(1)外国子会社合算税制等の見直しで今回の改正点について記載があります。

(1)外国子会社合算税制等の見直し

 国外に進出する企業の事業形態の変化や諸外国における法人税等の負担水準の動向に対応する一方、租税回避行為を一層的確に防止する観点から、内国法人等の特定外国子会社等に係る所得の課税の特例(いわゆる外国子会社合算税制)等について、次の見直しを行います。

 諸外国における法人税率は日本を除いて低下する傾向にありますので、25%以下の税負担割合の国をタックスヘイブン対策税制の対象国としてしまうのは、海外進出する日本の企業にとって障壁となりかねません。今回の改正はこの税負担割合を25%から「20%以下」へと引き下げることで合算対象となる特定外国子会社等の要件を緩和する措置です。

[1]特定外国子会社等に該当することとされる著しく低い租税負担割合の基準(いわゆるトリガー税率)を 20%以下(現行 25%以下)に引き下げます。

 また、トリガー税率の計算における非課税所得の範囲から除くこととされている配当等に、外国法人の所在地国の法令により、二重課税排除を目的としたものとして株式保有割合要件以外の要件により所在地国の課税標準に含まれないこととされる配当等を追加します。

 20%以下となることにより、中国(25%)は対象外となりますから、中国進出している日本の企業にとっては事務負担処理が減り朗報です。ただ、香港、シンガポールはいまだに対象範囲になっており、またロシア、韓国は実質的な税負担割合によりますが適用対象になることもあります。

 非課税所得の範囲から除く配当等に上記の配当等を追加する改正も同時に行われています。

 外国関係会社所在地国の税率負担割合計算式の分母に加算される「本店所在地国の法令で非課税とされる所得」から除かれる所得として剰余金の配当等がありますが、今改正はこれに上記配当(英国の会社の場合)を追加したものです。

 また従来は合算税制の適用を受ける内国法人等の直接及び間接株式等保有割合は5%以上であり、非常にシビアな要件だったのですが、この要件を10%以上とする緩和措置が講じられました。

[2]外国子会社合算税制の適用を受ける内国法人等の直接及び間接の外国関係会社株式等の保有割合要件を 10%以上(現行5%以上)に引き上げます
租税特別措置法第66条の6

(内国法人に係る特定外国子会社等の課税対象金額の益金算入)

1.その有する外国関係会社の直接及び間接保有の株式等の数の当該外国関係会社の発行済株式又は出資の総数又は総額のうちに占める割合が100分の5以上である内国法人

2.直接及び間接の外国関係会社株式等の保有割合が100分の5以上である一の同族株主グループに属する内国法人

 上記[1]と[2]の改正はタックスヘイブン対策税制の適用要件緩和措置となりますので、税率負担20%超25%以下の国へ海外進出している企業、又はタックスヘイブン対策税制の対象となる特定外国子会社等へ5%超10%未満出資している企業にとって大きな影響がある改正です。

 次回は「外国子会社合算税制適用除外基準の緩和措置」についてアップする予定です(その2へ続く)。

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