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2010年2月 8日 (月)

海外にある財産や資産の相続税・贈与税評価

 海外転勤、海外移住した人の国際相続や国際贈与における【国外財産の評価】はどのように行うのでしょうか?

 これについては財産評価基本通達5-2で下記のように規定しています。

【国外財産の評価】

財産評価基本通達5-2

 国外にある財産の価額についても、この通達に定める評価方法により評価することに留意する。
 なお、この通達の定めによって評価することができない財産については、この通達に定める評価方法に準 じて、又は売買実例価額、精通者意見価格等を参酌して評価するものとする。

(注) この通達の定めによって評価することができない財産については、課税上弊害がない限り、その財産の取得価額を基にその財産が所在する地域若しくは国におけるその財産と同一種類の財産の一 般的な価格動向に基づき時点修正して求めた価額 又は課税時期後にその財産を譲渡した場合における譲渡価額を基に課税時期現在の価額として算出した価額により評価することができる。

 上記をまとめると次のとおりです。

「原則」
・国内にある財産と同様に財産評価基本通達による評価

「例外(この通達で評価できない場合)」
・評価通達に準ずる方法、売買実例価額、精通者意見価格等を参酌して評価

「通達で評価できず課税上弊害がない場合」
・取得価額を一般的な価格動向に基づき時点修正して求めた価額
・譲渡価額から算出した価額

 国外財産の評価を取得価額から修正又は譲渡価額から算出するには「課税上弊害がない場合」を前提にしていますが、「課税上弊害がある場合」とは次の場合をいいます(国税庁タックスアンサー質疑応答事例より)。

・財産を親族から低額で譲り受けた場合などで取得価額等が取得等の時の適正な時価と認められない場合
・時点修正をするために適用する合理的な価額変動率が存しない場合

 また、海外で相続税が発生し海外で相続税を支払った場合、当該相続財産の海外における相続税評価額を日本の相続税法上の時価としてよいかどうかについても質疑応答事例で次のように記載されています。

当該外国の税の計算の基礎となった土地の価額をもって相続税法第22条に定める時価(不特定多数の当事者間で自由な取引が行われる場合に通常成立すると認められる価額(評基通1(2)))とすることが、全ての場合に相当であるとは言い切れませんが、例えば、その価額が鑑定評価に基づいたものである場合などで、課税時期における時価として合理的に算定された価額であれば、その価額によって評価して差し支えありません。

 海外において土地などを鑑定評価した場合で当該土地の価額が課税時期において合理的に算定された時価であれば、当該価額によって評価しても問題ないということになります。ただし、すべての場合において相続税法上に定める時価として相当であるとは言えないと注意喚起されていますので時価算定は慎重に対応すべきです。
 
 最後に外国の証券取引所に上場されている株式についてですが、財産評価基本通達に定める「上場株式」の評価方法に準じて評価することになります。すなわち、原則として、課税時期における最終価格によります。ただし、その最終価格が課税時期の属する月以前3か月の最終価格の月平均額のうち最も低い価額を超える場合には、その最も低い価額によることができます。

 なお、邦貨換算については、原則として、納税義務者の取引金融機関が公表する課税時期における最終の為替相場(邦貨換算を行う場合の外国為替の売買相場のうち、いわゆる対顧客直物電信買相場又はこれに準ずる相場)によります(質疑応答事例より)。

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