外国税額控除

2011年11月 7日 (月)

平成23年度税制改正(外国税額控除)(2)

  平成23年度税制改正における外国税額控除制度の改正ポイントは次のとおりです。

2)租税条約相手国で課税された税に関する二重課税の排除

 外国税額控除限度額計算において条約規定により当該相手国で租税を課すことができることとされている所得で当該条約相手国等において外国法人税又は外国所得税を課されるものは、国外所得に該当するものとされました。ただし、当該条約規定において控除限度額計算にあたって考慮しないものとされる所得を除きます。

(控除限度額の計算) 法人税法施行令第142条④三

 法第139条(租税条約に異なる定めがある場合の国内源泉所得)に規定する条約(以下この号、第8項及び第142条の3第3項(外国税額控除の対象とならない外国法人税の額)において「租税条約」という。)の規定により当該租税条約の我が国以外の締約国又は締約者(以下この号、第8項及び第142条の3第3項において「条約相手国等」という。)において租税を課することができることとされる所得(当該租税条約の規定において法第69条第1項から第3項までの規定による控除をされるべき金額の計算に当たつて考慮しないものとされるものを除く。)で当該条約相手国等において外国法人税が課されるものについては、国外源泉所得に係る所得に該当するものとする。


 (連結:法令155の28④三、所得税:所令222④三)

 租税条約相手国で課税をされた所得が我国において国内源泉所得とされ課税対象となっているような場合には、日本と相手国の双方で同じ所得に対して課税され二重課税が生じます。しかし、日本における外国税額控除限度額計算において、当該所得は国内源泉所得とされるため、控除限度額計算において国外源泉所得とされず外国税額控除を受けることができないケースがありました。

 たとえば、役員報酬に対する二重課税がこの改正により排除されます。ただし、租税条約を締結している国の所得が対象になり、租税条約を締結していない国とは二重課税になります。

 この改正は平成23年4月1日以後に開始する事業年度の所得に対する法人税について適用されます。個人である居住者に関しては平成23年分以後の所得税について適用されます。

-----------------------------------
〒541-0042
大阪市中央区今橋2-3-16MID今橋ビル11F
電話(06)4792-7580 FAX(06)6221-2371
   【世界の税金・海外取引の節税】
運営責任者:税理士・公認会計士谷本治郎
----------------------------------
copyright2009あすか税理士法人・国際税務会計事務所
個人情報保護方針

2011年10月30日 (日)

平成23年度税制改正(外国税額控除)(1)

 平成23年度税制改正における外国税額控除制度の改正ポイントは次のとおりです。

1)外国法人税の定義を明確化

 この改正は最高裁(平成21年12月3日第一小法廷判決、平成20年(行ヒ)第43号)が、明文規定がない以上、ガーンジー島で納税者が任意選択した法人税は外国法人税に該当しないとはいえない旨の判示をした結果、改正されたものです。

 ガーンジー島の事件詳細についてはガーンジー島事件を参照してください。

(外国法人税の範囲)法人税法施行令第141条③三

 外国又はその地方公共団体により課される次に掲げる税は、外国法人税に含まれないものとする。

1.税を納付する者が、当該税の納付後、任意にその金額の全部又は一部の還付を請求することができる税

2.税の納付が猶予される期間を、その税の納付をすることとなる者が任意に定めることができる税

3.複数の税率の中から税の納付をすることとなる者と外国若しくはその地方公共団体又はこれらの者により税率の合意をする権限を付与された者との合意により税率が決定された税(当該複数の税率のうち最も低い税率(当該最も低い税率が当該合意がないものとした場合に適用されるべき税率を上回る場合には当該適用されるべき税率)を上回る部分に限る。)

4.外国法人税に附帯して課される附帯税に相当する税その他これに類する税

 上記3.が新設されています。(所得税は所得税施行令第221条③三にて規定)

 複数の税率の中から税務当局との合意により税率を決定できるような税については外国法人税に含まれないと明確に定義しています。

 なお、この改正は内国法人が平成23年6月30日以後に納付することとなる外国法人税について適用されます。

-----------------------------------
〒541-0042
大阪市中央区今橋2-3-16MID今橋ビル11F
電話(06)4792-7580 FAX(06)6221-2371
   【世界の税金・海外取引の節税】
運営責任者:税理士・公認会計士谷本治郎
----------------------------------
copyright2009あすか税理士法人・国際税務会計事務所
個人情報保護方針

2009年7月17日 (金)

外国税額控除制度の改正

今までの直接及び間接外国税額控除制度は配当益金不算入制度の導入により
one配当益金不算入制度の適用を受ける外国源泉税は直接外国税額控除の適用がなく、かつ損金不算入
two間接外国税額控除については経過措置を適用し廃止する
ことになりました。

なお、制度改正にともない過年度に受け取った配当から生じた間接外国税額控除対象外国法人税額や外国税額控除余裕額がきり捨てられることはありません。

間接外国税額控除制度に関しては次のような経過措置が規定されています。

平成21年4月1日前に開始した事業年度において内国法人が外国子会社から受け取った配当については、この配当に対する外国法人税が平成21年4月1日から3年を経過する日以前に開始する内国法人の各事業年度において課されていれば間接外国税額控除の適用がある

shine3月決算の会社の場合 leftright 平成24年3月31日以前に法人税課税を受けている場合適用あり

適用がある場合には従前と同じ取扱いを行います。

外国子会社に対し外国法人税が課税されるタイミングが配当受領時点と大幅にズレルような場合にはこの経過措置により間接税額控除を適用することになります。その期間は3年間だけの限定になります。


-----------------------------------
〒541-0042
大阪市中央区今橋2-3-16MID今橋ビル11F
電話(06)4792-7580 FAX(06)6221-2371
   【世界の税金・海外取引の節税】
運営責任者:税理士・公認会計士谷本治郎

-----------------------------------
copyright2009あすか税理士法人・国際税務会計事務所
個人情報保護方針

2008年2月25日 (月)

外国税額控除の限度額

 外国税額控除の限度額について少し考えてみたいと思います。

 外国税額控除限度額の計算式は次の通りです。

 「法人税」 X 「国外所得」 ÷ 「全世界所得」

 政策的な限度額(全世界所得X90%又は全世界所得X国外使用人割合)が存在しますが、一般的には上記算式が限度額となることが多いと思われます。

 国税当局の外国税額控除に関する税務調査の主たる目的は上記算式の「国外所得」を減少させることにあると考えられます。

 つまり、国外所得を減らせば限度額が減少するため、控除できる税金は少なくなるというものです。

 たとえば、国外所得であっても、現地の税法または租税条約で非課税とされる所得は、その3分の2を国外所得から控除する必要があります。

 国際課税部門の税務調査官が調査にきた場合、まずは国外所得を減少させるような処理ミスがないかどうか一生懸命調査すると推測されますので、税務申告時にはその点十分留意して申告書を作成することが大事かと思います。

-----------------------------------
〒541-0042
大阪市中央区今橋2-3-16MID今橋ビル11F
電話(06)4792-7580 FAX(06)6221-2371
   【世界の税金・海外取引の節税】
運営責任者:税理士・公認会計士谷本治郎

-----------------------------------
copyright2009あすか税理士法人・国際税務会計事務所
個人情報保護方針

2004年9月10日 (金)

海外子会社や支店で税金を払ったが二重課税になるのか?

 日本と租税条約を結んでいる国で支払われた税金は外国税額控除制度を利用することにより二重課税を排除しています。2カ国間以上をまたがってビジネスを行うグローバル企業にとっては、二重課税の問題はグループの中でのキャッシュフローの大小を意味しますので、とても重要です。日本でのみ活動する企業にとってはこの問題は関係ありませんが、世界各国に支店や子会社をもつ企業にとっては頭の痛い問題です。つまり、どのようにして二重課税にならないように取引を行うかを常に考えて活動しなければいけません。もし二重課税されて、あとで税額控除を利用して還付されたしても、一時的にはキャッシュは少なくなりますので、その金額次第では企業の資金繰りに影響を与えかねません。外国税額控除制度は非常に複雑な税制ですので注意が必要です。


-----------------------------------
〒541-0042
大阪市中央区今橋2-3-16MID今橋ビル11F
電話(06)4792-7580 FAX(06)6221-2371
   【世界の税金・海外取引の節税】
運営責任者:税理士・公認会計士谷本治郎

-----------------------------------
copyright2009あすか税理士法人・国際税務会計事務所
個人情報保護方針

個別具体的相談は有料

  • ブログ掲載内容問合せはご遠慮下さい。掲載された記事を参照した結果発生した損失や損害について弊社は一切責任を負いませ ん。記事中には私見も含まれます
  • ↓ご相談前にお読み下さい

中央記事枠はブラウザの幅で変わります

  • 東日本大震災により被災されました方々に心よりお見舞い申し上げます 一日も早い復興をお祈り申し上げます

富裕層・資産家・経営者など個人向けサービス

  • 相談報酬/節税プランニング料金はこちらから

外国法人経費削減

税務顧問について

  • 法人個人事業者料金例
  • 税務顧問契約

その他コンサルティング